研究課題/領域番号 |
17K09789
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菊池 昭夫 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (80463785)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | タウオパチー / 大脳皮質基底核症候群 / 進行性核上性麻痺 / アルツハイマー病 / [18F]THK5351 / PET / タウ蛋白凝集体 / モノアミン酸化酵素B |
研究成果の概要 |
タウオパチーの病理学的特徴はタウ蛋白異常蓄積とモノアミン酸化酵素B増加を伴ったグリオーシスである。我々はタウオパチーの生体脳内におけるこれらの可視化を[18F] THK5351 PETを用いて検討した。[18F]THK5351の集積亢進が大脳皮質基底核症候群 (CBS)、進行性核上性麻痺、アルツハイマー病の疾患関連病変部位に確認され、中心前回や下側頭回での集積は鑑別に有用であった。CBS患者群の上頭頂回における[18F]THK5351の年間増加率は約6.5%であった。[18F]THK5351 PETはタウオパチーの鑑別診断およびCBSの皮質病変進行の把握に有用であると考えられた。
|
自由記述の分野 |
脳神経内科
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大脳皮質基底核症候群 (CBS)や進行性核上性麻痺(PSP)などのタウオパチーではタウ蛋白蓄積とそれに引き続き起こるモノアミン酸化酵素B増加を伴うグリオーシスが神経変性や脳機能障害に深く関与するが、CBSの皮質症状やPSPのパーキンソニズムが顕在化した段階では、すでにこの蛋白の脳内蓄積が高度に進展し細胞死を引き起こしていることが予想される。このタウ蛋白凝集体の脳内蓄積をPETによってできるだけ早期発見することができ、タウ蛋白凝集体の脳内排除をめざした新たな治療薬が開発されれば、CBSやPSPの発症予防や進行抑制ができるようになる可能性がある。
|