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2020 年度 実績報告書

重症疾患多発ミオパチーにおける筋興奮収縮連関障害の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K09803
研究機関札幌医科大学

研究代表者

今井 富裕  札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (40231162)

研究分担者 山本 大輔  札幌医科大学, 医学部, 助教 (00514556)
廣瀬 文吾  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (40808151)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード重症疾患多発ミオパチー / 興奮収縮連関 / 下腿三頭筋 / 底屈トルク / 複合筋活動電位 / 感覚神経活動電位 / 加速度 / 運動誘発波形
研究実績の概要

脛骨神経を被検神経としてbelly-tendon法で記録した下腿三頭筋(ヒラメ筋)の複合筋活動電位(CMAP)と足部底屈の加速度から測定した運動誘発波形(MRP)から下肢筋での興奮収縮連関時間(ECCT)測定法を確立し,健常成人36例のデータを用いて正常値を構築した.現在,専門雑誌に投稿中である.
昨年から腓腹神経の感覚神経活動電位を用いて,ICUAWを重症疾患多発ニューロパチー(CIP)と重症疾患多発ミオパチー(CIM)に分類している.CIP/CIMはどちらも下腿三頭筋(ヒラメ筋)のCMAPやMRPの振幅が健常者よりも小さく,CIMの症例では,MRPの振幅低下とともにECCTの延長がみられた.これらの異常は病期と相関していた.ICUAWは ICU入室後3日以内に発症しており,CIMの発症には早期から興奮収縮連関障害が関与していると考えられた.
最終的に研究期間内に41例のICU入室患者を検査し,ICUAWの診断基準を満たした 25例の結果を解析した.25例の内23例がCIMと考えられた.既存のprobable CIMの診断基準を満たす症例は6例(26%)であったが,23例中19例(83%)でECCTの延長を認めた.probable CIM群とECCT延長群,異常なし群の順にICU入室日数が長かった.検査日までのICU滞在日数と検査値について検討すると,CMAPとMRPは滞在日数と負の相関を認め,ECCTは正の相関を認めた.これらの検査所見のうちECCT延長がもっとも早期に検出しうる異常と考えられた.
本研究で開発された加速度計検査法はCIMの発症早期から存在する興奮収縮連関障害を高率に検出しうると考えられた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] ICUAW における興奮収縮連関障害2020

    • 著者名/発表者名
      山本大輔
    • 雑誌名

      臨床神経生理学

      巻: 48 ページ: 141-145

    • 査読あり

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公開日: 2021-12-27  

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