近年の肥満とそれに起因するメタボリックシンドロームの新しい治療標的として褐色脂肪細胞が注目されている。我々は、褐色脂肪と白色脂肪の網羅的なエピゲノム解析により、転写因子NFIAが褐色脂肪特異的な遺伝子の転写制御に重要な役割を果たすことを見出した。NFIAの全身欠損マウスは新生児期に死亡する。脂肪細胞特異的なNFIA欠損マウスやNFIAトランスジェニックマウスを作製するとともに、NFIAによる転写の制御メカニズムを明らかにし、NFIAの成体における転写制御とエネルギー代謝における生理的な役割や環境因子と関連を明らかにした。
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