研究課題/領域番号 |
17K09827
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
日下部 徹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 内分泌代謝高血圧研究部, 研究室長 (60452356)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 異所性脂肪蓄積 / 肥満症 / 脂肪萎縮症 / 脂肪肝 / 2型糖尿病 / サルコペニア |
研究成果の概要 |
肝臓や骨格筋、膵臓における脂質蓄積は、生体の糖・脂質代謝調節に深く影響することが報告されているが、その詳細なメカニズムには不明な点が多い。本研究により、全身性脂肪萎縮症モデルラット(セイピン欠損ラット)、肥満症モデルラット(レプチン欠損ラット)が、異所性脂肪蓄積のモデル動物として妥当であることが示された。さらに、これらラットを用いて、ニコチンが肝臓における脂質蓄積を非アルコール性脂肪肝炎へ進展させるメカニズムを示した。また、これらラットでは骨格筋量の減少、筋力の低下(サルコペニア)が認められ、今後、異所性脂肪蓄積によるサルコペニアの発症・進展メカニズムが解明される可能性が期待される。
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自由記述の分野 |
内分泌代謝
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、異所性脂肪蓄積のモデル動物として、高脂肪食摂取による食餌性肥満動物が用いられることが多かったが、肝臓や骨格筋、膵臓などの臓器に脂肪蓄積をきたすのに時間がかかる点や、餌として用いる高脂肪食(45%~60%)が実際の臨床とはかけ離れている点などが問題とされ、異所性脂肪蓄積を検討するための良いモデル動物が存在するとは言えなかった。本研究により、ヒト肥満症の病態により則した異所性脂肪蓄積モデル動物が開発されたことで、今後、肥満症におけるサルコペニアの発症・進展機序など、肥満症の病態解明がさらに進展することが期待され、学術的にも社会的にも意義がある。
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