TYK2遺伝子は、ウイルス感染に応答する宿主の免疫機構を構成し、TYK2の遺伝子変異はインスリン依存性糖尿病の発症と関連する。本研究ではTYK2プロモーター領域の変異(TYK2PV)と2型糖尿病やNAFLDの病態、インスリン分泌能との関連を2型糖尿病患者及びNAFLD患者を対象に検討し、TYK2PVはインスリン分泌能低下との関連を認めた。またNAFLDにおいて、インスリン分泌能低下は肝線維化進展のリスク因子であった。2型糖尿病やNAFLDにおいて、TYK2遺伝子変異がインスリン分泌能や病態に関与しており、潜在的なウイルス感染と関連して病態に影響を与えていることが示唆された。
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