研究課題/領域番号 |
17K09858
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡崎 啓明 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80610211)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 動脈硬化 / 脂質異常症 / 高トリグリセライド血症 / 治療法開発 / 分子機構 / 遺伝子-環境連関 |
研究成果の概要 |
高中性脂肪(TG)血症は動脈硬化のリスクであるが有効な治療法に乏しい。高TG血症は遺伝要因に環境要因が加わって発症・増悪するが、その分子機序は完全に明らかでなく、本研究課題ではその解明からの新規治療標的創出を目的とした。動脈硬化惹起性高TG血症の原因遺伝子apoA5に着目し、apoA5欠損マウスを用いることにより、1)環境要因(加齢、高炭水化物食など)により増悪する高TG血症のモデルマウスを確立、2)その分子機序を解明した。特に、これらの環境要因は、転写因子SREBP-1cを介して大型VLDLを産生することにより、高TG血症を惹起することを明らかにした。新規治療薬開発に道を開く知見が得られた。
|
自由記述の分野 |
エネルギー代謝と動脈硬化
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最近の遺伝疫学的研究などから、高中性脂肪(TG)血症は高LDL-コレステロール血症に次ぐ大きな動脈硬化リスクであることが示唆されているが、未だ有効な治療法に乏しい。高TG血症の発症・増悪の分子メカニズムや治療標的が同定されれば、動脈硬化症の新たな治療法開発に道を開く。本研究では、動脈硬化惹起性高TG血症のモデルマウスを世界に先駆けて確立した。さらにこの独自の動物モデルを用いて、環境要因が高TG血症を増悪させる分子メカニズムを解明した。これらの成果は、高TG血症と動脈硬化の新たな創薬の基盤となる。糖尿病を始め、高TG血症が動脈硬化リスクとなる多くの患者に役立つ新たな治療薬の開発が期待される。
|