腎臓からの排泄が低下することによる高尿酸血症の病態を明らかにするため、遺伝性高尿酸血症患者で、その血縁者とともに、腎臓の尿酸輸送体SLC2A9の遺伝子解析を行った。これまでの研究で、SLC2A9の活性上昇や過剰発現が腎臓での尿酸再吸収を増加させるであろうと予想されるからである。そのような1家系の解析で見いだされた2つの輸送体遺伝子の変異は機能に影響がなく、輸送体発現を制御する領域の変異では、転写活性が上がるものが2つ発見されたが、それらの変異を組み込んだ細胞株で、SLC2A9の発現上昇は見られず、この遺伝子の変異が、輸送体の活性や発現を上げている直接的な証拠は見いだせなかった。
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