日本人2型糖尿病原因遺伝子としてKCNQ1やEIF2AK4が同定された。我々の研究室ではこれまでにマウスを用いた解析により、Kcnq1遺伝子領域のインプリンティング制御を行うnon-coding RNAであるKcnq1ot1 の発現低下が膵β細胞量の減少を引き起こすことを明らかにした。膵β細胞不全の機序をヒトの細胞で確認すべく、我々はヒトiPS細胞を用いて2型糖尿病原因遺伝子の変異が糖尿病発症を引き起こす機序を解析した。その結果、2種類の細胞株において膵内分泌細胞までの分化が確認でき、SNPを有する細胞株においてKCNQ1OT1の発現が低下していることを確認した。
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