研究課題
肥満症の増加は社会的な問題であり、治療薬開発は喫緊の課題である。Fibroblast growth factor 21(FGF21)は抗肥満作用を持ち臨床応用が期待されている が、その作用機序として視床下部 Corticotropin-releasing hormone(CRH)を介した経路が注目されている。これまで申請者は視床下部-下垂体-副腎系と肥満 の関連につき研究してきたが、今回はFGF21の中枢神経を介した作用機構、特に視床下部CRHとの関連を解明することを目的として研究を実施している。2017~2018年度にかけて、FGF21の抗肥満作用発現における視床下部CRHの役割の解析を行った。(1) 食餌性肥満を誘導したCRH欠損マウスに対するFGF21持続投与効果の検討、および (2) レプチン・CRHダブルノックアウトマウスに対するFGF21持続投与効果の検討、について実施中である。しかしながら、マウス交配が不調のために、現時点では十分な解析結果が得られていない。特にレプチン・CRHダブルノックアウトマウスの作出に難渋しており、人工授精による交配も含めて個体数の確保について検討中である。これらの研究は2019年度も継続して行い、FGF21の中枢神経作用にCRHが必要であるか否かを明らかにする。また計画書に従って、FGF21によるCRH遺伝子発現調節機構の解明(in vivo, in vitro)に関する研究も並行して実施中である。
3: やや遅れている
(1) 食餌性肥満を誘導したCRH欠損マウスに対するFGF21持続投与効果の検討、および (2) レプチン・CRHダブルノックアウトマウスに対するFGF21持続投与効果の検討、について継続して実施中であるが、マウス交配が不調のため、現時点では十分な解析結果が得られていない。人工授精による交配も含めて個体数の確保について引き続き検討中である。
FGF21の抗肥満作用発現における視床下部CRHの役割を解析する検討は 2019年度も継続して行い、FGF21の中枢神経作用にCRHが必要か否かを明らか にする。また計画書に従って、FGF21によるCRH遺伝子発現調節機構の解明に関する研究(in vivo, in vitro)についても並行して進めていく計画としている。
2018年度に予定していた、FGF21の抗肥満作用発現における視床下部CRHの役割の解明が十分に実施できておらず、本費用を使用して行う。また2019年度以降に予定しているFGF21による視床下部CRH発現調節機構の解明についても、翌年度請求分を用いて並行して研究実施する予定である。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件) 図書 (2件)
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