研究課題/領域番号 |
17K09889
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研究機関 | 九州保健福祉大学 |
研究代表者 |
木村 博昭 九州保健福祉大学, 薬学部, 教授 (70593622)
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研究分担者 |
高橋 将文 自治医科大学, 医学部, 教授 (40296108) [辞退]
渡邊 幸子 自治医科大学, 医学部, 助教 (80770619) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 免疫プロテアソーム / 炎症 / メタボリック症候群 / 糖代謝 / 脂質代謝 |
研究実績の概要 |
本研究は、免疫プロテアソーム酵素サブユニットのLMP2,LMP7欠損マウスや、阻害剤による酵素活性抑制によって、糖・脂質代謝が改善する機構について解析することを目的としている。令和1年度の異動による研究環境のセットアップに引き続き、令和2年度はコロナ渦の中、教育方面へのエフォートが増え、研究の時間が思うようにとれなかったが、新たなデータを加え、論文を改良することができた。脂肪細胞の分化では、LMP7を欠損させることやLMP7の選択的阻害剤で処理することでその分化が抑制されることがわかっていたが、LMP2の欠損やLMP2阻害剤での処理でも分化が抑制されることがわかった。PPAR-gammaの発現抑制が関わっていることなどは、LMP7の阻害等の結果と同様で、現在、さらに分化抑制機構の解析を進め、論文をまとめ、投稿の準備をしている。また、LMP7欠損による糖代謝・インスリン感受性の改善については、糖代謝・インスリン感受性に関わるマウス組織(肝臓・脂肪・筋肉)における等の取り込みやインスリン感受性に関わる分子の発現を検討し、GLUT関連の遺伝子、インスリン受容体から下流のシグナル分子の発現に有意差を認め、さらに細胞レベルに落とし込んで調べた結果をまとめ、これも投稿の準備をしている。骨髄細胞由来マクロファージのLMP7を欠損、あるいは発現を抑制させると、IL-4による炎症抑制性のM2マクロファージへの分化が増強される機構を解明する研究では、STAT6のタンパク質発現変化・強制的に発現させる系を作成し、それらのデータを追加し、論文の焼き直しを行っている。その他に、総説1報、学術論文4報が発表もしくは、受理された。
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