研究課題
32Dに導入したITD-FLT3発現細胞、野生型FLT3の発現量の異なる2種類の32D ITD-FLT3/野生型FLT3共発現細胞を用いて、5種類のFLT3阻害剤の増殖阻害活性とFL刺激の阻害剤感受性に与える影響について評価した。ITD-FLT3単独発現細胞では、全ての化合物において、FL追加による影響はほとんど認められなかった。一方、野生型FLT3/ITD-FLT3共発現細胞のGI50値はFL無添加時と比較して、FF-10101で6.2倍、gilteritinibで8.1倍、quizartinibで17.7倍、crenolanibでは3.4倍に増加し、増殖阻害活性の減弱が認められた。FLT3遺伝子変異陽性AML-PDXマウスモデルを作成し、長期間FLT3阻害剤で治療することで治療効果を経時的に観察し、その感受性と野生型FLT3発現について解析を行った。治療開始70日目には、未治療マウスのCD34-/38+分画ではITD-FLT3アレル比は8.03と高く、CD34-/38-細胞分画では、未治療マウス、FLT3阻害剤投与マウスいずれにおいても ITD-FLT3アレル比は同様に低かった。治療を継続した群では、治療開始後174日目の末梢血中のhCD45陽性細胞はquizartinib, gilteritinib治療マウスでほとんど検出されず、そのITD-FLT3アレル比はそれぞれ0.14 , 0.26と野生型FLT3優位な細胞が残存していた。これらより、quizartinib, gilteritinibによる治療では、ITD-FLT3アレル比が高い細胞はFLT3阻害剤に高い感受性を示す一方で、長期間治療を継続しても野生型FLT3分子の発現が高い白血病細胞が最終的に残存することが、再発や耐性化獲得につながっている可能性が示唆された。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 2件、 査読あり 18件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 10件)
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