2020 年度研究成果報告書

造血器腫瘍のBCL-2特性に基づくp53依存＋非依存性ミトコンドリア死の分子誘導

研究課題

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研究課題/領域番号	17K09928
研究種目	基盤研究(C)
配分区分	基金
応募区分	一般
研究分野	血液内科学
研究機関	高知大学 (2019-2020) 佐賀大学 (2017-2018)
研究代表者	小島研介高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (10332793)
研究期間 (年度)	2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード	造血器腫瘍 / 分子標的治療
研究成果の概要	白血病・リンパ腫を代表とする造血器腫瘍がそのp53機能状態に関わらず、腫瘍特異的な anti-apoptotic adaptationを形成すること、そして腫瘍特異的な分子標的治療をおこなうと、長期的に生存依存性を示すBCL-2ファミリー・プロファイルを変えてゆくことで、ゲノム異常によらず、がん細胞が薬剤耐性を獲得することを見いだした。これはゲノムレベルの変化に起因する遺伝子変異クローンの出現・選択によるものではなく、腫瘍微小環境からの外因的、および腫瘍の内因的なシグナル変化という複合的修飾によるものと考えられた。
自由記述の分野	造血器腫瘍分子標的治療学
研究成果の学術的意義や社会的意義	本研究により、腫瘍特異的な分子標的治療をおこなった際の治療耐性機序として、長期的に生存依存性を示すBCL-2ファミリー・プロファイルを変えてゆくことで、ゲノム異常によらずがん細胞が薬剤耐性を獲得することを、具体的な造血器腫瘍モデルとともに見いだした。腫瘍シグナル変化の解析をおこなったところ一部は p53シグナルに干渉するものであったことから、p53シグナル活性化治療との併用など、新たな分子標的治療戦略として発展につながる結果であった。