研究課題/領域番号 |
17K09940
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
服部 豊 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (20189575)
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研究分担者 |
木内 文之 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (60161402)
山田 健人 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60230463)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 多発性骨髄腫 / リプログラミング遺伝子 / 上皮間葉系移行 / 薬剤耐性 / フタル酸 / TC11 / G2/M細胞周期停止 |
研究成果の概要 |
本研究ではリプログラミング遺伝子Oct4が多発性骨髄腫細胞に過剰発現することを見出し、その強制発現細胞を樹立して下流シグナルの変化を検索した。Oct4強制発現細胞では間葉系遺伝子発現が増強しEMT様現象を誘導すること、MRP1トランスポーターが過剰発現し薬剤耐性化に関わることがわかった。 新規フタルイミド体TC11の最適化体PEG-TC11を開発し、in vivoにおける薬物動態と抗骨髄腫作用を確認した。PEG-TCは、サリドマイド類の標的分子cereblonには結合せず、α-tubulin、nucleophosmin -1に結合しp53非依存的にG2/M arrestを引き起こした。
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自由記述の分野 |
血液内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
白血病、悪性リンパ腫では、薬物治療の進歩により治癒する症例も多いが、多発性骨髄腫は治癒があり得ない難治性造血器腫瘍であった。近年の新規薬剤の開発により予後は改善したものの、ハイリスク骨髄腫はしばしば薬剤耐性の獲得や髄外病変の形成に至り、これらは治療の深刻な妨げとなる。本研究では、ハイリスク骨髄腫におけるリプログラミングや上皮間葉系移行(EMT)を司る遺伝子の異所性発現を見出し、さらにその下流因子を検索して臨床的悪性化の分子機構を追求した。さらに、各種化合物ライブラリーをスクリーニングし、新規治療薬の開発を行い、さらにそれらの標的分子の探索を推し進めた。
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