研究課題
自己炎症疾患のバイオマーカーであり識別特性を有するsignature cytokineであるIL-1βの測定系を確立し、各種リウマチ性疾患の生体試料を用いIL-1βを測定することでリウマチ性疾患を、自己炎症/自己免疫のベクトルで再分類し、リウマチ性疾患のあらたな体系化を行う。本研究ではこれら成果をさらに発展させ、カスパーゼ-1によるproIL-1βの切断部位のペプチドを明らかにし、これら抗原ペプチド免疫することで、活性型IL-1βに対する高親和性モノクローナル抗体を樹立する。この次世代のIL-1βに対する抗体製剤の基礎的検討を行い、自己炎症の病態を有するリウマチ性疾患に対する新たな分子標的治療の開発のための前臨床研究を行う。
3: やや遅れている
好中球、マクロファージなど自然免疫系細胞をGM-CSFで刺激することでNLRP3インフラマソームの活性化、IL-1βの産生が誘導されるのを確認した。これらin vitroのインフラマソーム活性化のシステムを用い、培養上清中の活性型IL-1βの検出を試みているが、現在、活性型IL-1βに対するモノクローナル抗体を作製中である。これ以降の実験に使用する試薬等は来年度に多く使用することが予想され、今年度の経費の一部は次年度に繰り越した。
活性型IL-1βに対するモノクローナル抗体を作製し、in vitroのインフラマソーム活性化薬で得られた免疫細胞の培養上清等を用い、抗体の特異性を検証する。さらに、高親和性抗IL-1β抗体を用いたIL-1βのアッセイ系を用い、様々なリウマチ性疾患および難治性リウマチ病態での測定を行う。得られた結果をもとに、バイオマーカーとしてのIL-1βの有用性を明らかにする。
現在、活性型IL-1βに対するモノクローナル抗体を作製中である。これ以降の実験に使用する試薬等は来年度に多く使用することが予想され、今年度の経費の一部は次年度に繰り越した。
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Rheumatology (Oxford)
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Scand J Rheumatol
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