• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

MAIT細胞を標的としたループス病態制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K09983
研究機関順天堂大学

研究代表者

千葉 麻子  順天堂大学, 医学部, 准教授 (40532726)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードMAIT細胞 / ループス / 自己抗体 / 腎炎
研究実績の概要

MAIT細胞の欠損によりループス モデルマウスの病態が抑制されたため、MR1リガンドを用いてMAIT細胞の活性化を抑えることでループス 病態を制御可能か検証を行った。MAIT細胞の活性化を抑えるMR1 リガンド(i6-FP)をループス モデルマウスに週3回経口投与したところ、4週間後の血清抗 dsDNA 抗体値はコントロール群に比べて低下した。また、i6-FP 投与により糸球体腎炎の組織学的重症度スコアも低下した。i6-FP投与ループスマウスでは、MAIT 細胞だけでなく他の T 細胞の活性化も抑制されていた。抗体産生に関わる胚中心細胞、形質細胞、濾胞ヘルパーT 細胞の数が減少しており、特に胚中心細胞や形質細胞は活性化細胞の割合も低下していた。自己反応B細胞応答におけるMAIT細胞の役割を調べるため、B細胞とMAIT細胞の共培養実験を行った。ループスモデルマウスより B 細胞を単離し lipopolysaccharide (LPS)で刺激すると IgG 抗体、抗 dsDNA 抗体が産生されるが、MAIT 細胞を添加することにより産生抗体量が増加した。またMAIT 細胞による自己抗体産生促進効果は i6-FPの添加により阻害された。以上の結果より、MAIT 細胞は自己抗体の産生や組織炎症を促進することによりループス病態の増悪に作用することが示唆されたた。また i6-FP を用いて MAIT 細胞の活性化を抑制することでループス病態が改善したことより、MAIT 細胞は SLE などの自己免疫疾患において治療のターゲットとなる可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] A Critical Role for Mucosal-Associated Invariant T Cells as Regulators and Therapeutic Targets in Systemic Lupus Erythematosus2019

    • 著者名/発表者名
      Murayama Goh、Chiba Asako、Suzuki Hitoshi、Nomura Atsushi、Mizuno Tomohiro、Kuga Taiga、Nakamura Shinji、Amano Hirofumi、Hirose Sachiko、Yamaji Ken、Suzuki Yusuke、Tamura Naoto、Miyake Sachiko
    • 雑誌名

      Frontiers in Immunology

      巻: 10 ページ: 2681

    • DOI

      10.3389/fimmu.2019.02681

    • 査読あり
  • [学会発表] MAIT 細胞 全身性エリテマトーデスの新規治療ターゲット2019

    • 著者名/発表者名
      村山豪、千葉麻子、牧山彩子、山路健、田村直人、三宅幸子
    • 学会等名
      第 63 回日本リウマチ学会・学術集会
  • [学会発表] MAIT cells enhance autoreactive B cell responses in a murine model of lupus.2019

    • 著者名/発表者名
      Taiga Kuga, Goh Murayama, Asako Chiba, Tomohiro Mizuno, Atsushi Nomura, Hirofumi Amano, Sachiko Hirose, Ken Yamaji, Naoto Tamura, Sachiko Miyake
    • 学会等名
      第48回日本免疫学会学術集会
  • [学会発表] A critical role for MAIT cells as regulators and therapeutic targets in lupus.2019

    • 著者名/発表者名
      Goh Murayama, Asako Chiba, Taiga Kuga, Tomohiro Mizuno, Ken Yamaji, Naoto Tamura, Sachiko Miyake
    • 学会等名
      EMBO Workshop-CD1-MR1: beyond MHC restricted lymphocytes
    • 国際学会
  • [学会発表] Mucosal-associated Invariant T Cells Can Be Therapeutically Targeted in Lupus.2019

    • 著者名/発表者名
      Goh Murayama, Asako Chiba, Tomohiro Mizuno, Atsushi Nomura, Taiga Kuga, Hirofumi Amano, Ken Yamaji, Naoto Tamura and Sachiko Miyake.
    • 学会等名
      2019ACR/ARP Annual Meeting
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi