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2020 年度 実績報告書

好中球NETの酸化ミトコンドリアDNAは慢性肉芽腫症の自己免疫性炎症を増悪するか

研究課題

研究課題/領域番号 17K10006
研究機関北里大学

研究代表者

竹内 恵美子  北里大学, 医学部, 講師 (00406935)

研究分担者 大津 真  東京大学, 医科学研究所, 准教授 (30361330) [辞退]
竹内 康雄  北里大学, 医学部, 教授 (60286359)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード好中球 / 制御性細胞死 / ミトコンドリア
研究実績の概要

好中球NETosisは抗核抗体産生の一因であり、SLEなどの抗核抗体陽性自己免疫疾患の増悪因子である。NETosisが起こる機序には不明な点が多いが、NADPH oxidaseの活性化による活性酸素種(ROS)の産生が引き金になると考えられている。本研究課題はNADPH oxidaseを欠損した慢性肉芽腫モデルマウス(CGD)とwild type (wt)との比較によりROS産生がNETosisにもたらす影響を検討することを目的としている。
今までの研究成果により、CGDの好中球はNADPH oxidaseの活性欠損を補うように普段からミトコンドリアでのROS産生(mtROS)が活発化していることを我々はFACSで示してきた。TLRリガンドの添加はmtROS産生を変化させないが、自己核タンパクであるsnRNPを添加すると、wt、CGDともにmtROSが産生され、NETosis様のDNA releaseがおこった。我々はこの様子をtime lapse画像によって記録することができた。NADPH oxidase 依存的であるPMAにより好中球を刺激した場合には、CGDではNETosisがおこらないため、snRNPの添加によるNETosis様細胞死は、通常のNETosisとは異なる、NADPH oxidase非依存的な経路でDNA releaseを起こしている可能性が示唆された。
また、snRNPによりNADPH oxidase非依存的経路でNETosisを誘導するときに、Apoptosisを阻害するとNET放出が激しくなり、特にCGD好中球においてこれが顕著であることから、我々は、細胞死自体が炎症を制御するファクターであり、Apoptosisを炎症抑制的細胞死、NETosisは炎症拡大的細胞死としてin vivo ではバランスがとられているのではないかと考えている。これを明らかにするため、IncuCyteを用いて同一plate上の細胞に様々な刺激と阻害を加え、NETosisとmtROS産生の変化する様子を経時的に観察比較し、この経路の炎症に及ぼす意味を解明したいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] X連鎖性慢性肉芽腫症モデルgp91phoxknock-out mouseへの肉芽腫形成誘導とNOX2依存的細胞死の関連について.2020

    • 著者名/発表者名
      竹内恵美子・竹内康雄・大津 真
    • 学会等名
      第48回臨床免疫学会

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公開日: 2021-12-27  

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