研究課題/領域番号 |
17K10042
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感染症内科学
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研究機関 | 東京医科大学 (2019) 国立感染症研究所 (2017-2018) |
研究代表者 |
中村 茂樹 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (20399752)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 肺炎球菌 / マクロファージ / オートファジー / CCL2 |
研究成果の概要 |
マクロファージをオートファジー阻害剤で前処理したところ、肺炎球菌MOI 100暴露群においてCcl2 mRNA発現量が有意に低下した。次にJ774細胞を肺炎球菌で刺激しWesternblotを行なった結果、ATG5とLC3が検出され、wortmanninの前処理によってその検出強度が減弱した。抗LC3抗体による蛍光染色では肺炎球菌接種によってLC3発現量の増加し、wortmanninの前処理によってLC3発現量が減少した。透過電子顕微鏡での観察では、肺炎球菌菌体を取り込んだオートファゴゾ―ムと考えられる二重膜構造物の形成が確認できた。
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自由記述の分野 |
感染症内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺炎球菌感染、特に鼻咽頭クリアランスにおける宿主免疫応答が十分解明されておらず、また鼻咽頭クリアランスに着目した予防戦略もこれまでに認められていない。今回の研究成果は肺炎球菌に対するマクロファージ依存性防御機構、いわゆる自然免疫活性化による感染症防御法の新知見をオートファジーとの関連から明らかにしたものである。鼻粘膜局所におけるマクロファージのオートファジー活性化に基づくクリアランス機構の亢進による新たな肺炎球菌予防法を提案するものであり、将来的な臨床応用と社会福祉への貢献も可能であると考える。
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