研究課題/領域番号 |
17K10045
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
新堀 哲也 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40436134)
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研究分担者 |
松原 洋一 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 所長室, 研究所長 (00209602)
青木 洋子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80332500)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | MECOM / EVI1 / 血小板減少症 / 橈尺骨癒合症 |
研究実績の概要 |
血小板減少症を伴う橈尺骨癒合症の患者、血小板減少症等血球異常のみの患者、橈尺骨癒合症のみの患者の検体を収集した。橈尺骨癒合症についても両側、片側、あるいは骨性癒合、線維性癒合など広範な表現型を持つ患者を解析対象とすることができた。検体としては血液のみならず頬粘膜細胞、爪、毛髪も収集した。DNAを抽出し、MECOMおよびHOXA11遺伝子の全エクソンおよび近傍のイントロンの塩基配列決定を行った。変異が同定されない症例では新規原因遺伝子の可能性も考慮して全エクソーム解析を行う予定である。DNA収量が少ない検体については全ゲノム増幅を行うことを考慮している。また、患者における臨床症状情報については、頻度の高い症状のみならず、これまで見過ごされていた症状の有無にも注目して臨床情報収集を続けている。 患者で同定されたMECOMのバリアントを培養細胞に導入し、ルシフェラーゼアッセイにて転写調節に対する影響を解析した。その結果、既知の変異と同様の影響が見られた。バリアントの家系内でのsegregationの結果などと合わせ、論文投稿準備中である。 また、モデルマウスの解析を行い、遺伝子変異導入個体での表現型を検討した。 ゼブラフィッシュをモデルとする解析を東北大学内で行うため、機器の購入・整備を行い、胚にmRNAやmorpholinoなどを導入する体制を整えた。今後はTg(CD41:GFP)などのトランスジェニックラインに対して遺伝子操作を行い、病態解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
モデル生物として考慮していたゼブラフィッシュの飼育環境を確立するために当初の予定よりも時間を必要とした。
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今後の研究の推進方策 |
今後はモデルマウスの解析を進め、次世代シークエンサーを用いた網羅的解析のみならず表現型の解析を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初ゼブラフィッシュ実験に必要な機器を購入する予定であったが、飼育システムの確立に予定より時間を必要としたため。残額はゼブラフィッシュ実験用機器や消耗品購入等に使用する予定である。
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