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2019 年度 実績報告書

糖原病III型のグリコーゲン蓄積を制御する治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K10066
研究機関(財)冲中記念成人病研究所

研究代表者

大久保 実  (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (60241238)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードグリコーゲン
研究実績の概要

糖原病III型(glycogen storage disease type III: GSDIII)のグリコーゲン脱分枝酵素(glycogen debranching enzyme: GDE)活性低下が臨床像に与える影響を検討している。GDEをコードする遺伝子がAGLである。2019年度に得られた結果は以下の通りである。
1.日本人患者の遺伝子解析を行い、二つの異なるAGL遺伝子変異の複合ヘテロ接合体であることを明らかにした。2例とも複合ヘテロ接合体であり、これまでに報告のないAGL変異を2つ同定した。また、IVS32-12 A >G変異があった。
2.日本人患者の長期追跡に、肝細胞癌が新たに発生した。
肝硬変を基礎に、中年以降に発生しており、IVS32-12 A >G変異を有していた。長期予後改善のためには、肝硬変への進行を抑制する必要がある。
AGL変異IVS32-12 A >Gは、私どもが日本人で1998年に報告したスプライシング変異で、その後様々なエスニックグループで診断され、世界各地から報告されている。臨床的には、筋症状がなく(あるいは軽度で)肝機能障害が主体である亜型である(この原因としては、筋組織ではスプライシンがある程度正常に行われて、酵素活性が残存していることが考えられている)。
この亜型の長期予後はまだ十分にあきらかでない。この亜型でも肝障害が進行して肝硬変となり、肝癌発生の原因になっていた。発がんが患者の長期予後を左右するので、定期的な肝臓の画像評価(エコー、造影CT)が重要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 新臨床内科学 [デスク判] 第10版 (矢﨑義雄、監修)第6章 代謝・栄養疾患 6. 先天性糖質代謝異常症 (p760-768)2020

    • 著者名/発表者名
      大久保 実
    • 総ページ数
      9
    • 出版者
      医学書院
    • ISBN
      978-4-260-03806-5

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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