研究課題
基盤研究(C)
糖原病III型では、グリコーゲンの分解に重要な「グリコーゲン脱分枝酵素」が生まれつきないために、グリコーゲンが徐々に臓器に蓄積していきます。この疾患は、AGLという遺伝子の塩基配列に違いがあるために発症します。日本人患者の遺伝的・臨床的特徴を明らかにしました。遺伝子検査を用いて幼少時から正確な診断をつけ、しっかりと臨床経過を追跡しグリコーゲンの蓄積を抑えていくことが、病気の進行を抑えることにつながります。
小児医学
私どもは、日本人糖原病III型の遺伝子配列(AGL変異)の違いを調べて、日本人に多いものと世界的に多いものを見つけました。その違いにより臓器障害の違いが起こるので、患者ごとに病気の進行を抑える方法が異なる可能性を示しました。日本人の糖原病III型の特徴を明らかにしました。1)肝障害が進行して、肝硬変に進むことが多い。肝癌が発生することがある。2)継続した肝臓の画像診断が肝癌の早期発見に有用である、3)日本人に特定のAGL遺伝子変異が比較的高頻度に認められる。