原発性免疫不全症(PID)は免疫担当細胞に欠陥を有する疾患の総称である。単一遺伝子病であるが、臨床的多様性が広く、いくつかの付加的要因が想定されている。PIDにおいて腸内細菌叢がその病態に関与している可能性がないか、A20ハプロ不全症(HA20)ならびにXIAP欠損症を対象に患者とその家族の糞便からDNAを抽出し、次世代シークエンサーで腸内細菌叢を調べた。HA20の発症に特定の細菌が関わっている可能性が示唆された。炎症性腸疾患を合併したXIAP欠損症では造血細胞移植後に腸内細菌叢が正常化していた。
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