GMR CAR-Tの安全性評価の一環として、CAR-Tの細胞外領域のタンパク質可溶性画分の調製、被験物質の特性試験、及び組織交差性試験の外部委託先選定、試験開始までの手続きを本年は主に実施した。 具体的には、前年度スモールスケールで取得を可能としたGMR CAR-T細胞外領域のタンパク質可溶性画分を、組織交差性試験委託に供給するに足りる収量にて取得する検討を行った。タンパク発現を向上させ得るベクターへの載せ替え、哺乳細胞の培養法などの条件を検討し、結果として試験委託に足りるタンパク質収量を確保できた。また、被験物質(タンパク質可溶性画分)の凍結融解の活性への影響を凍結前、凍結融解後のサンプルを用いて、SPR法によるGMRαへの結合親和性、ELISA法によるGMRαへの結合性により評価し、凍結融解による活性への影響がないことを確認できた。 その後、外部委託先選定を行い、A社を選定した。A社との手続きを進め、被験物質CoAの作成、被験物質の送付を完了させ、試験開始となった。 一方で、GMR CAR-Tの医師主導治験への準備状況は、非臨床試験の薬効薬理試験は予定通り終了しており、現在、品質試験系の準備を開始している段階と理解している。また治験に向けたPMDA相談複数回実施しており、順調に開始に受けた準備が進んでいる。
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