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2019 年度 研究成果報告書

DCKプロモーターの脱メチル化によるネララビン耐性機構の解明と耐性予防法の確立

研究課題

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研究課題/領域番号 17K10117
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 小児科学
研究機関鹿児島大学

研究代表者

岡本 康裕  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (30398002)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードネララビン / 耐性 / 急性リンパ性白血病 / T細胞
研究成果の概要

CCRF-CEM細胞にネララビンを添加し、限界希釈法で培養し、ネララビン耐性株を2つ樹立した。耐性株はMTTアッセイで親株より高いIC50(55倍および78倍)を有していた。耐性株ではネララビン代謝に関連するENT1、DCK、DGuoKのmRNAの発現が有意に低下した。DCK のプロモーター領域の脱メチル化は関与していなかった。耐性株では、p-Aktの発現亢進が認められ、PI3K/AKT経路の発現亢進が示唆された。また、ネララビン処理72時間後にはp-ERKの過剰活性化が見られた。ネララビン代謝経路に特異的なMEK/ERK経路の過剰活性化が耐性化の原因と考えられた。

自由記述の分野

小児がん

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、ネララビンの薬剤耐性獲得の機序を明らかにした。つまりネララビン投与によって、ネララビン代謝に関連する遺伝子の発現が変化し、代謝経路に特異的なMEK/ERK経路の過剰活性化によってアポトーシスが起らなくなっていた。このような変化は、ネララビンとの共培養で、短時間に、しかも高頻度に起こっていた。難治性のT 細胞性腫瘍のほとんどがいずれネララビン耐性を獲得するが、本研究の成果によって、実際の患者におけるネララビン投与において、どのようなdose scheduleで行えば耐性化をより予防できるかがわかり、重要な知見である。

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公開日: 2021-02-19  

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