研究課題/領域番号 |
17K10150
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
中西 浩一 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50336880)
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研究分担者 |
島 友子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60433364)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 多発性嚢胞腎 / 上皮間葉移行 / 増殖 / 分泌 / 細胞外基質 / 脂質メディエーター |
研究実績の概要 |
多発性嚢胞腎(polycystic kidney disease、PKD)は、わが国で最も頻度が高い遺伝性疾患であり、慢性腎不全の主要な原因の一つである。常染色体優性(ADPKD)と常染色体劣性(ARPKD)があり、臨床上の差違にもかかわらず共通の基本的病態生理が存在する。 本研究の目的は、多発性嚢胞腎の複数の基本的病態生理における脂質メディエーターの関与とその機序を解明し、それらを修飾することによる病態生理に基づいた疾患特異的治療開発のための基礎的知見の獲得、およびそのヒトへの応用のためのモデル動物を用いた治療研究による効果の確認である。 研究代表者の異動に伴い、若干の調節が必要となっている。動物実験の遂行においては、研究代表者の新任地における研究体制の構築と並行して、前任地の研究分担者と密に連絡をとりつつ前任地での既存の検体を最大限に有効利用できるように努めている。 研究代表者がこれまでに継続的に取り組んできた本研究の根幹をなすPKDにおける細胞表現系の変化とSmad3リン酸化部位特異的変化について、継続性を重視しより精度の高い研究を進めるために、追加実験を実施して論文を完成させ採択された。これは本研究のテーマであるPKDと脂質メディエーターの関連を検討する上でも大変重要である。さらに本研究の論理的根拠を固めるために細胞を用いる研究を計画した。また、これまでのPKDにおける研究の継続として、miRNAと脂質メディエーターの関与について検討した。 本研究を推進するための情報収集を国内外で積極的に実施し、最先端の情報を本研究に反映させるように努めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者の異動に伴い、若干の調節が必要となっているものの、動物実験の遂行においては、研究代表者の新任地における研究体制の構築と並行して、前任地の研究分担者と密に連絡をとりつつ前任地での既存の検体を最大限に有効利用できるように努めている。 研究代表者がこれまでに継続的に取り組んできた本研究の根幹をなすPKDにおける細胞表現系の変化とSmad3リン酸化部位特異的変化について、継続性を重視しより精度の高い研究を進めるために、追加実験を実施して論文を完成させ採択された。これは本研究のテーマであるPKDと脂質メディエーターの関連を検討する上でも大変重要であり、本研究の進捗に大きく寄与するものと考えられる。さらに本研究の論理的根拠を固めるために細胞を用いる研究を計画しており、さらに精度の高い研究に結びつく。また、これまでのPKDにおける研究の継続として、miRNAと脂質メディエーターの関与について検討しており、これまでにない側面からのアプローチが可能となる。 本研究を推進するための情報収集を国内外で積極的に実施し、最先端の情報を本研究に反映させることができる。 以上の理由により概ね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者の異動に伴い、若干の調節が必要となっているので、動物実験の遂行においては、研究代表者の新任地における研究体制の構築と並行して、前任地の研究分担者と密に連絡をとりつつ前任地での既存の検体を最大限に有効利用できるように努めていく。 研究代表者がこれまでに継続的に取り組んできた本研究の根幹をなすPKDにおける細胞表現系の変化とSmad3リン酸化部位特異的変化について、継続性を重視しより精度の高い研究を進めるために、追加実験を実施して論文を完成させ採択されたことにより、これらの知見を生かして今後の本研究を展開していくことが可能である。これは本研究のテーマであるPKDと脂質メディエーターの関連を検討する上でも大変重要であり、本研究の進捗に大きく寄与するものと考えられる。さらに本研究の論理的根拠を固めるために細胞を用いる研究を計画しており、さらに精度の高い研究に結びつく。また、これまでのPKDにおける研究の継続として、miRNAと脂質メディエーターの関与について検討しており、これまでにない側面からのアプローチが可能となる。 引き続き本研究を推進するための情報収集を国内外で積極的に実施し、最先端の情報を本研究に反映させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の異動に伴い、若干の調節が必要となっており、研究代表者の新任地における研究体制の構築と並行して、前任地の研究分担者と密に連絡をとりつつ前任地での既存の検体を最大限に有効利用できるように努めているため、新たな試料・検体のための支出が少なかった。 また、これまでに継続的に取り組んできた本研究の根幹をなすPKDにおける細胞表現系の変化に関する実験では、既存の設備や資材の活用が可能であったため、予定より支出が少なかった。 今後は本研究の遂行がさらに加速すると考えられ、支出が増加する見込みであり、当該助成金が充当される。
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