研究課題/領域番号 |
17K10182
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
関口 和人 大分大学, 医学部, 助教 (40437926)
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研究分担者 |
宮原 弘明 大分大学, 医学部, 助教 (00457615)
花田 俊勝 大分大学, 医学部, 助教 (10363350)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | オートファジー / 栄養 |
研究実績の概要 |
出生から初回哺乳までの栄養遮断期間におけるオートファジー果たす役割は未だ十分に解明されているとは言えない。本研究は、出生直前の仔マウスでオートファジーを阻害し、新生仔に及ぶ影響(栄養遮断環境での栄養指標の経時的変化、生存期間と各臓器の病理学的変化)を対照群と比較することで、出生仔の栄養遮断期間におけるオートファジーの役割を明らかにし、早産児、重症新生児の栄養管理や発達予後の改善に寄与することを目的とする。 平成29年度においてはオートファジー阻害剤(3-MA やBafA1)の出産直前の母胎への投与により、出産間際の仔マウスのオートファジーを阻害する実験系の確立をめざし研究を行った。実験開始にあたっては、本学大分大学動物実験規定に基づき、動物の愛護および管理に関する法律や動物実験の適正な実施に向けたガイドライン等の関係法令に厳格に従い、本学動物実験審査委員会の承認を得た。 本学動物実験施設にマウス(C57BL/6J)を新規導入し、自然交配にて妊娠マウスを得た。妊娠マウスに対し、妊娠18.5日に帝王切開を実施し、対照群データ作成のための検体収集を開始した。得られた新生仔検体にて、血液生化学、薬剤移行確認および、組織染色、免疫染色、ウエスタンプロットを用いたオートファジー活性、栄養指標評価を実施中であるが、不十分な個体数が得られていないこともあり、安定したデータを得るには至らなかった。平成30年度においても検討を継続することとし、その後に介入群に対するオートファジー阻害剤の導入を開始することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
学内の動物実験審査委員会における承認申請、承認獲得に時間を要したため。 妊娠動物の獲得が不確実で、実験遂行が遅延したため。 安定したデータ獲得に至らず、実験系の再検討を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度においては、学内の研究支援(動物実験部門)のさらなる協力を得て安定的な妊娠動物の導入を図ることとした。 実験系、特にウエスタンブロット関連の試薬の再検討を行い、安定したデータ獲得を図ることとした。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度中に、遺伝子組み換え動物の譲渡、購入を予定していたが、学内倫理委員会承認を得るのに時間を要したことなどから、当該年度中に導入することができなかったため、次年度使用額が高額となった。また、実験系確立が遅れたことから、試薬購入費用が少額にとどまったことから、次年度使用額が生じた。次年度使用額は、平成30年度に遺伝子組み換え動物の譲渡、購入の費用として支出するとともに、動物飼育経費、持ち越した検体処理に伴う試薬購入に充てる予定である。
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