研究実績の概要 |
正常ヒト皮膚をもちいて表皮の3次元微細構造を得るための方法を検討した。具体的にはfocused ion beam scanning electron microscopy (FIB-SEM)を用い、いくつかの固定法により固定した正常ヒト皮膚の画像を取得し、3次元再構築を試み、良好な微細構造を得る方法を獲得した。その成果は2017年4月のInvestigative Dermatology MeetingならびにPAN-PACIFIC SKIN BARRIER SYMPOSIUMで表皮の3次元微細構造について発表した。
Haruyo Yamanishi, Trutomu Soma, Akemi Ishida-Yamamoto, Toshihiro Hibino, Three dimensional ultrastructural analysis of lamellar granule in stratum granulosum by focused ion beam scanning electron microscopy, 8TH PAN-PACIFIC SKIN BARRIER SYMPOSIUM, 2017.4.26, Portland Convention Center, Portland, Oregon 76th annual meeting of society for investigative dermatology, 2017.4.27
さらに、表皮角化細胞内のいくつかの細胞内小器官に着目し、それらの相互関係について検討した。すなわち、層板顆粒、ゴルジ体、トランスゴルジネットワーク、コルネオデスモソームの位置関係を明らかにすることができた。その結果、表皮顆粒細胞の表層から第2層目において層板顆粒が小胞構造から網状構造に劇的に変化することが明らかとなった。また表皮角化細胞内のトランスゴルジネットワークが細胞質に広がり層板顆粒と連続していることも明らかになった。
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