研究課題/領域番号 |
17K10205
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
石川 治 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90168188)
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研究分担者 |
茂木 精一郎 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20420185)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 全身性強皮症 / 皮膚硬化 / 細胞外ATP |
研究成果の概要 |
強皮症の血管障害によって生じた組織の低酸素が、血管内皮細胞や線維芽細胞から細胞外ATPを放出させて、放出した細胞外ATPが線維芽細胞上のP2Y2受容体と結合し、p38のチロシンリン酸化を介してIL-6産生や、増殖能の増加、Ⅰ型コラーゲンの産生増加を引き起こすことと、これらの反応が強皮症由来線維芽細胞では亢進することを明らかにし、細胞外ATPが強皮症の線維化に関与することが示唆された。また、P2Y2受容体阻害剤処理やp38の阻害剤でATPによるIL-6産生および1型コラーゲン産生が抑制されたことで、P2Y2受容体阻害剤が強皮症の線維化の治療に応用できる可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
皮膚科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、細胞外ATPが強皮症の血管障害と皮膚の線維化(硬化)の機序において重要な役割を果たすことを明らかにした。また、P2Y2受容体阻害剤が強皮症の線維化の治療に応用できる可能性が示唆された。本研究の成果は強皮症の2つの主要病態である血管障害と線維化の病態における細胞外ATPの役割を明らかにすることにつながり、2つの主要病態を改善することができる革新的な治療法に応用できる可能性が示唆される。
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