(1)表皮角化細胞特異的ROCK1/2欠損マウスでは、皮膚炎が自然発症した。病理学的には、肥満細胞の増加が観察された。血清におけるIgE、TSLPやIL-6レベルの上昇も検出された。分化関連蛋白の発現分布の異常や発現量の低下を認めた。 (2)表皮角化細胞特異的mDia1/3欠損マウスでは、物質透過性試験によって皮膚透過性バリア低下を確認した。しかし、角質細胞間脂質膜の形成において重要な脂質代謝に関連する酵素群のmRNA発現異常は認めなかった。一方、電子顕微鏡的解析では、層板顆粒の分泌低下が示唆された。また、角層セラミド量は増加傾向を示した。
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