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2017 年度 実施状況報告書

炎症性皮膚疾患の病態解明の新たなパラダイムとしての発汗障害

研究課題

研究課題/領域番号 17K10220
研究機関川崎医科大学

研究代表者

青山 裕美  川崎医科大学, 医学部, 教授 (90291393)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード発汗障害 / 結節性痒疹 / アミロイド苔癬 / 細菌叢
研究実績の概要

炎症性皮膚疾患(痒疹,アミロイド苔癬)における発汗障害の解析をimpression mold法で行った。中でも痒疹を対象にしたstudyでは,27名(男性9人女性18人)を対象に,基礎発汗と温熱発汗を調査した。結節性痒疹は,汗腺汗管からの汗の漏れをダーマシジン染色で確認することができた。外用治療で発汗障害を改善させたところ,痒疹が軽快したことより,われわれの研究成果は,発汗障害が皮疹形成の要因であることを明らかにしている(論文投稿中)。これらの結果をもとに,結節性痒疹治療の適正化を提唱することができると考えている。また,症例解析の過程で,Strongest ステロイド外用剤を長期使用している患者の中にステロイド抵抗性痒疹群があること,共通した臨床所見,組織所見を見いだした。使用を中止し,適切な外用剤で治療を行うことで改善を得たので,Steroid resistance prurigo nodularisをclinical variantとして捉えることを提唱した(論文投稿中)。
ウイルス感染症(帯状疱疹後)に発汗障害が生じることはすでに報告されているが,発汗障害のある部位に,上記疾患が発症しやすいことを見いだした。非常に稀な症例であるが,皮疹部位の発汗障害があり,外用療法で改善させることが皮疹の消失に結びついたので,発汗障害が原因で発症していること,ウイルス感染との関係を検討することができた(論文投稿中)。
健康人を対象とした,発汗状態と皮膚細菌叢の解析は,サンプルを収集完了した。今年度解析を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通り,順調に進展している。

今後の研究の推進方策

発汗障害の対象疾患を増やすこと,アトピー性皮膚炎に対する外用療法の適正化に関する研究を行っていく。分子標的薬による,発汗障害の検討は患者のリクルートから行う必要がある。

次年度使用額が生じた理由

予算よりも,試薬を安く購入することができたので,次年度に繰り越し計画通りに使用することとした。

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公開日: 2018-12-17  

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