研究課題/領域番号 |
17K10221
|
研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
杉山 聖子 川崎医科大学, 医学部, 講師 (70793628)
|
研究分担者 |
高橋 良 杏林大学, 医学部, 講師 (00317091)
水川 良子 杏林大学, 医学部, 教授 (50301479)
山本 剛伸 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50379799)
青山 裕美 川崎医科大学, 医学部, 教授 (90291393)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | DPP4阻害薬 / 類天疱瘡 / 疫学調査 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
水疱性類天疱瘡は高齢者に好発する自己免疫性水疱症で、17型コラーゲン(BP180)に対する自己抗体によって発症する。糖尿病治療薬のジペプチジルペプチダーゼ(DPP)4阻害薬と類天疱瘡発症の関連は薬剤有害事象データベースを利用した検討が各国から報告され、その報告オッズ比からその関連は明らかである。しかし、その病態はいまだ明らかではない。我々はDPP4阻害薬の免疫抑制作用に着目し、投与経過中になんらかの誘因で免疫抑制状態から転じて自己抗体産生を生じ発症すると考え、自己抗体を獲得するに至る類天疱瘡の貴重な疾患発症モデルととらえ検討を行っている。 これまでに、DPP4阻害薬関連水疱性類天疱瘡(DPP4iBP)の全国調査を実施し、131施設の参加表明があり、94施設からの回答が得られた。解析結果を、第118回日本皮膚科学会総会で報告し、現在論文作成中である。 また、末梢血単核球を用いてフローサイトメトリーの条件設定に時間を要した。 本年度はDPP4iBPの臨床的特徴(皮疹型、BPDAI、重症度)、血清抗体価、末梢血等を検討しバイオマーカーの検討を行い、DPP4iBP発症時の末梢血好中球リンパ球比が有意に高いことや、DPP4iBP加療中の合併症がBPより有意に多いことを明らかにした。その詳細をThe 45th Annual Meeting of The Japanese Society for Investigative Dermatology、厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業 稀少難治性皮膚疾患に関する調査研究班令和2年度班会議、第4回非HIV免疫再構築症候群研究会で発表し、現在論文投稿中である。
|