体液中のHIV-1は粘膜・皮膚に暴露後、樹状細胞 (DC)という抗原提示細胞に感染する。HIV-1感染DCは所属リンパ節へ遊走し、CD4陽性T細胞にHIV-1を受け渡すことで宿主のHIV-1感染が完成する。肥満細胞にはヒスタミン受容体 (HR)が発現し、HR1-4までのサブタイプが存在する。HRはDCにも発現することが知られており、DCに発現するHRのHIV-1感染における役割を検討した。DCにはHR2が発現し、HR2を抑制する薬剤はDCにおけるHIV-1感染を有意に抑制した。このことは、臨床で頻用されるHR2受容体拮抗薬にHIV-1感染予防効果があることを示唆する。
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