正常毛周期におけるPD-L1、PD-1発現では成長期毛の外毛根鞘などにPD-L1発現があることを見出した。成長期毛包にPD-L1発現を増強することによって細胞傷害性T細胞による自己免疫反応を抑制させる可能性がある。また周囲に散在するT細胞などの免疫細胞においてPD-1発現陽性細胞がみられた。一方、円形脱毛症を発症した誘導マウスにおけるPD-1、PD-L1発現の検討では、毛包周囲に稠密に浸潤する炎症細胞においてPD-1発現が減弱し、またdystrophic anagen hairでのPD-L1発現の免疫組織科学的検討は難しいところではあるが、減弱していることがわかった。
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