研究課題/領域番号 |
17K10245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
樋口 智紀 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (00448771)
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研究分担者 |
橋田 裕美子 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (00767999)
大畑 雅典 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (50263976)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | HDAC4 / ATL |
研究成果の概要 |
がん治療で用いられる広域的なHDAC阻害薬は重篤な副作用の問題を抱えているため、治療に有用なHDAC選択的な分子基盤の解明が必要となる。本研究では、難治性皮膚T細胞リンパ腫である成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)でHDAC4が高発現し、ATL細胞の増殖に関与することを見出した。また、ATL細胞株にHDAC4選択的阻害薬を処理すると、アポトーシス誘導によって細胞増殖を抑制することも明らかにした。したがって、これらの知見はHDAC4がATLの腫瘍形成において重要な役割をもつことを示し、個別化医療を視野に入れた難治性皮膚T細胞リンパ腫でのHDAC選択的な治療戦略において有用な情報を提供する。
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自由記述の分野 |
皮膚腫瘍学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで血液腫瘍で明らかにされていなかったHDAC4の役割として、難治性皮膚T細胞腫瘍であるATLの腫瘍形成に関与することを明らかにし、HDAC4選択的な阻害薬の治療上の有効性についてその可能性を示した。したがって、難治性皮膚T細胞腫瘍において、HDAC4選択的な阻害薬は既存の広域的なHDAC阻害薬の重篤な副作用の問題解決の1つである可能性を有し、これらの成果は個別化医療も視野に入れたHDACアイソザイム選択的な難治性がん治療戦略に関する研究に有用な情報を提供するものである。
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