研究課題/領域番号 |
17K10290
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
三井 真一 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (20295661)
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研究分担者 |
高橋 麻衣子 (池澤麻衣子) 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (50701322)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Pair bond / Prairie vole / PTSD / Social buffering |
研究実績の概要 |
Pair bondingにおけるセロトニンの影響を検討するために選択的5-HT1B受容体アンタゴニストであるSB224289をオスのプレリーハタネズミの腹腔内投与した後6時間メスのプレリーハタネズミと同居させた。メスのプレリーハタネズミは卵巣摘出術を行い、同居の3日前からエストラジオールを皮下注射しておいた。翌日partner preference testを行ったが、溶媒投与した対照群との差異は認められず、pair bondingに対する5-HT1B受容体の影響は小さいことが示唆された。 プレリーハタネズミのセロトニン受容体(5-HTR)の構造と発現動態を明らかにするために、5-HT1A, 1B, 2A, 2C受容体についてプレリーハタネズミ脳由来のtotal RNAよりdegenerated primerを用いたRT-PCRによってクローン化を行った。現在それぞれの塩基配列の決定を行っているところである。 Pair bondingによるsocial bufferingの神経機構を解析するためにpair bondingを行ったオスにcontextual fear conditioningを行った。翌日のmemory testではオス同士飼育したcage mate群と比較してbonding群では、freezingの時間が有意に短縮していた。扁桃体内側核でのcFos陽性細胞数はbonding群の方が増加していた。ただ、プレリーハタネズミのfreezingはマウスやラットと比べて非常に短く、解析に困難が伴うことから、passive avoidance testの利用を考えて現在、条件を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Pair bondingの実施・評価系やsocial bufferingの条件検討が終了しつつあることから。
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今後の研究の推進方策 |
Pair bondingにおけるセロトニンの役割の検討には、まず非選択的セロトニンアンタゴニストであるp-クロロフェニルアラニンの投与を行うことにする。Pair bondingの阻害効果が認められたら、選択的セロトニン受容体アンタゴニストの投与を行う。セロトニン受容体については塩基配列を確認した後、in situ hybridizationによって脳内での局在を検討する。 Pair bondingによるsocial bufferingについては、passive avoidance testを用いて解析を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
分担研究者が産休・育休となったため、使用できなかった。
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