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2019 年度 実績報告書

エクソサイトのメカニズムの解明とそのアルツハイマー病治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K10304
研究機関国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

研究代表者

福森 亮雄  国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター, 室長 (00788185)

研究分担者 工藤 喬  大阪大学, キャンパスライフ健康支援センター, 教授 (10273632)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードアルツハイマー病 / γセクレターゼ / プレセニリン / アミロイド前駆体蛋白 / 非天然アミノ酸 / 光親和性クロスリンク
研究実績の概要

アルツハイマー病のアミロイドβ(Aβ)の直接の前駆体であるC99は、エクソサイトと呼ばれる基質結合部位に結合したのちに、触媒部位に運ばれて切断される。前年度、我々は、C99と同じくアミロイド前駆体蛋白(APP)由来でγセクレターゼの基質であるC83について調べた。C83はC99上の主要なエクソサイトと相互作用するアミノ酸残基を欠いており、エクソサイト認識機構についての手がかりが得られるかもしれないと考えた。2017年度、「C83もエクソサイト構成蛋白と相互作用するが、C99とは異なるアミノ酸残基である」という予備的データを得ていた。2018年度にはそれを別の系で再現し、さらに本年度は、結合するアミノ酸残基が異なることを発見した。さらに、基質の切断が極めて少ないポイントミューテーションに焦点を当て、その変異体のエクソサイトへの結合とそのγ切断を調べ、エクソサイトへの結合の低下によりγ切断の減少がおこることを示唆するデータを得た。また、昨年度に引き続き、NCT・PEN2の結合順序やメカニズムモデルを構築するため、抗体やペプチドなどのツールを準備し、エクソサイト結合に対する競合実験系の準備を整えた。加えて、エクソサイトを構成する蛋白のアミノ酸部位を同定するために、質量分析解析の準備をした。また、γセクレターゼ切断を強く阻害するC99の細胞外領域の変異体を探り、そのエクソサイトへの結合変化を観察した。さらにアルツハイマー病治療法開発の可能性を示唆する予備的データを得た(論文準備中)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Interaction Between APOE Genotype and Diabetes in Cognitive Decline2020

    • 著者名/発表者名
      Shinohara M, Tashiro Y, Suzuki K, Fukumori A, Bu G, Sato N.
    • 雑誌名

      Alzheimers Dement (Amst) .

      巻: 12 ページ: e12006

    • DOI

      10.1016/j.semcdb.2020.03.006.

  • [雑誌論文] Increased Levels of Aβ42 Decrease the Lifespan of Ob/Ob Mice With Dysregulation of Microglia and Astrocytes2020

    • 著者名/発表者名
      Shinohara M, Tashiro Y, Shinohara M, Hirokawa J, Suzuki K, Onishi-Takeya M, Mukouzono M, Takeda S, Saito T, Fukumori A, Saido TC, Morishita R, Sato N.
    • 雑誌名

      FASEB J.

      巻: 34 ページ: 2425-2435.

    • DOI

      10.1002/dad2.12006. eCollection 2020

  • [雑誌論文] Aβ43-producing PS1 FAD mutants cause altered substrate interactions and respond to γ-secretase modulation.2020

    • 著者名/発表者名
      Trambauer J, Rodriguez Sarmiento RM, Fukumori A, Feederle R, Baumann K, Steiner H.
    • 雑誌名

      EMBO Rep.

      巻: 21 ページ: e47996.

    • DOI

      10.15252/embr.201947996.

  • [雑誌論文] Atherogenic LOX-1 signaling is controlled by SPPL2-mediated intramembrane proteolysis2019

    • 著者名/発表者名
      Mentrup Torben、Theodorou Kosta、Cabrera-Cabrera Florencia、Helbig Andreas O.、Happ Kathrin、Gijbels Marion、Gradtke Ann-Christine、Rabe Bjoern、Fukumori Akio、Steiner Harald、Tholey Andreas、Fluhrer Regina、Donners Marjo、Schroeder Bernd
    • 雑誌名

      Journal of Experimental Medicine

      巻: 216 ページ: 807~830

    • DOI

      10.1084/jem.20171438

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公開日: 2022-12-28  

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