研究課題
平成16 年から平成31年にかけて、佐賀県伊万里市黒川町地区において、65 歳以上の住民を対象に健常高齢者疫学調査をこれまでに合計四回実施してきた(以下「黒川町研究」と表記)。黒川町研究では血液および唾液サンプル由来の生化学指標測定と同時に、生活歴の聴取,ベックうつ病自己評価尺度(BDI-II)、認知機能(MMSE,FAB およびCDT)の評価,および頭部MRI の撮像を行い,うつ状態,認知機能と各種バイオマーカーの前方視的評価を行うための基礎データを集積してきた。以下が研究期間中に行った実績である。1.伊万里市黒川地区での健常高齢者疫学調査で行った心理検査および末梢血・唾液サンプルから得られた各種生化学指標の評価を継続し、頭部MRI画像のコンピュータによる経時的・定量的な画像解析データの解析を行った。2.心理検査の結果および各種生化学指標の結果と頭部MRI画像解析の結果のそれぞれの関連性において、これまでの現地調査を通じて縦断的に解析した結果得られた有意な結果について日本精神神経学会、日本老年精神医学会および九州精神神経学会で発表した。3.学会発表の結果を、生化学指標と認知機能の関係について英語論文にまとめ、国際誌に投稿・受理された。さらに心理検査および生化学指標のそれぞれの結果と頭部MRI画像の経時的な定量的変化との相関を検索し、有意な結果を確認した内容を英語論文として投稿し、現在査読中である。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
J Geriatr Psychiatry Neurol.
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10.1177/0891988720915526.