ビタミンDの認知症進行抑制効果を測定するため軽度認知障害患者をVitaminDを1日1000IU投与する群とプラセボ投与群に分け,12か月間神経心理学的検査およびビタミンDの血中濃度などを施行しその推移を測定した。その他,研究開始時と12か月後に頭部MRI,頭部血流検査の脳画像検査を施行した。その結果17例のビタミンD投与群は13例のプラセボ投与群と比較し12か月後の頭部血流検査において特定の部位での血流の改善を認めた。これはビタミンDによる実行機能の改善,運動や認知機能,感情のコントロール機能の改善,交感神経や体性知覚,言語記憶,社会的モラル感などの回復を示唆しているのかも知れない。
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