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2017 年度 実施状況報告書

児童精神科領域における臨床応用可能な唾液ストレスマーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K10324
研究機関信州大学

研究代表者

篠山 大明  信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (90447764)

研究分担者 山口 昌樹  信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (50272638)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード自閉スペクトラム症 / 注意欠如・多動症 / 睡眠 / サイトカイン / コルチゾール / 唾液
研究実績の概要

本研究では、主観的な心理的ストレスと唾液中のサイトカイン及びコルチゾールとの関係を明らかにし、心理的ストレスマーカーとしての有用性を評価することを目的としている。さらに、主観的睡眠感とアクチグラフによる睡眠評価データとの関連、睡眠と生活スタイルとの関連、睡眠や生活スタイルがストレスや唾液中サイトカイン及びコルチゾールに与える影響について調べることを目的としている。初年度は、22名に対し唾液採取および各種評価尺度および集中力検査を実施し、そのうち15名(男児8名、女児7名:平均年齢(標準偏差)9.9 (2.7) years)の唾液中サイトカインおよびコルチゾールの測定と予備的な解析を行った。15名の対象者の診断は自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠如・多動症(ADHD)の併存が6名、ASDのみが1名、ADHDのみが5名、いずれの診断もないのが3名であった。早朝唾液を用いてコルチゾールとサイトカイン/ケモカイン27種類を測定し、コルチゾールおよび20種類のサイトカイン/ケモカインで80%以上の検出率を得られ、それらを解析対象とした。主成分分析により5つの主成分(PC)が固有値1.0以上となった。最初のPCはinterferon-γ-inducible protein-10以外のサイトカイン/ケモカインをすべて含み、寄与率は62%であった。コルチゾールは4つ目のPCのみに含まれたが、このPCはinterleukin-6 (IL-6)及びmacrophage inflammatory protein-1a (MIP-1a) が含まれ、寄与率は5.5%であった。4つ目のPCのスコアは多側面における行動上の問題に関するスクリーニング尺度である「子どもの強さと困難さアンケート」のスコアと有意な相関を示した (Pearson’s r = 0.80, p < 0.001).

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定していた検査のうち一部実施できていないものもあるが、概ね予定していた人数の対象者から唾液採取を行い予備的解析が実施できた。

今後の研究の推進方策

対象者数を増やした上で、再度解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

購入したサイトカインアッセイキットの数が予定より少なったため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は平成30年度請求額と合わせてサイトカインアッセイキットの購入に使用する計画である。

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公開日: 2018-12-17  

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