研究課題/領域番号 |
17K10330
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
朴 盛弘 鳥取大学, 医学部, 助教 (70739789)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | NIRS / 統合失調症 / 認知機能障害 / サブタイプ |
研究実績の概要 |
目的:統合失調症などの精神疾患をもっている患者の転帰には、陽性症状などの精神症状よりも認知機能障害の方がより大きな影響を与えることが明らかになっている。統合失調症の患者は、言語記憶・ワーキングメモリ・運動機能・注意・処理速度・推論・問題解決・社会認知などの多くの認知領域において障害されている。本研究は、統合失調症患者を対象に、申請者が取り組んできた非侵襲的で時間分解能に優れた脳機能画像検査である光トポグラフィー(near infrared spectroscopy; NIRS)を用いることで、認知機能障害を脳機能動態の観点から検討し、将来の臨床へ応用可能な生物学的指標の確立を目指している。 方法:鳥取大学医学部附属病院精神科の外来通院中ないし入院中で、DSM-5にて統合失調症と診断された者を対象とする。精神症状、認知機能、脳機能を評価する。今回は予備的検討として、まずは、統合失調症患者の認知機能成績に基づいて認知機能障害サブタイプを同定する。次に、各認知機能障害サブタイプ間の脳機能を比較する。 結果:現時点での検討では、最初の認知機能障害サブタイプの同定の検討では、全般的認知機能領域障害群、全般的認知機能良好群と部分的認知機能領域障害の2群で、計4つの認知機能障害サブタイプが同定された。次の各認知機能障害サブタイプ間の脳機能比較では、特に難易度が高い認知課題である作業記憶課題遂行時のNIRS信号において、特に右外側において有意な違いを認めた。これらの結果や解釈の精度を高めていくため、症例数を増やし交絡因子を統制した検討、そして、他の疾患との比較など行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データの計測は順調に集まってきており、学会での発表や論文作成を継続している。
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今後の研究の推進方策 |
継続してデータを集めて解析を行う。また、学会での発表や論文発表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定だった統計ソフトの選定に手間取り、平成29年度内の購入に至らなかったため。次年度の研究協力者謝金、学会発表、論文作成に必要な費用に充当する。
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