研究課題/領域番号 |
17K10332
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
岸本 真希子 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (10781148)
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研究分担者 |
高木 学 岡山大学, 大学病院, 講師 (60452570)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 対人関係発達指導法 / ヴァインランド適応行動尺度 |
研究実績の概要 |
対人関係発達指導法(RDI)による介入を受けた9名のうち、ADOS-2にて自閉症と診断された8名の対象児において対象児の適応行動尺度、情緒、行動上の問題、養育者(母親)の育児ストレスや心理的ストレスなどについて評価を行い、介入前と介入1年後の改善度に関して解析を行った。 主要評価尺度であるVineland-II適応行動尺度の適応行動総合点は有意に改善した(介入前:70.25±10.51 vs 介入後:79.62±16.19、p=0.034)。領域標準得点では、コミュニケーション(p=0.034)と日常生活スキル(p=0.208)に有意な改善は認められなかったが、社会性(介入前:56.62±14.26 vs 介入後:72.50±21.06、p=0.018)に有意な改善が認められた。さらに下位領域の中では、対人関係(介入前:9.12±2.16 vs 介入後:11.12±1.80、p=0.018)が有意に改善し、その他読み書き(p=0.068)、遊びと余暇(p=0.063)、コーピングスキル(p=0.059)に改善の傾向を認めた。しかしながら、異常行動チェックリスト日本語版(ABCーJ) の5つの下位尺度、子どもの強さと困難さアンケート(SDQ)における総合的困難さと5つの下位尺度のいずれにおいても介入前後で有意な改善は認められなかった。また育児ストレスに関する評価尺度である育児ストレスインデックス(PSI)では、親自身に関わるストレス項目や、子どもの特徴に関わるストレス項目のいずれにおいても有意な改善は認められなかった。さらに養育者(母親)心理的ストレス反応の尺度である心理的ストレス反応測定尺度(SRS-18)の3つの下位尺度において、いずれも介入前後で有意な改善は認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVD-19感染状況に伴い、実施施設での研究実施が停止せざるを得ない状況になっているため。
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今後の研究の推進方策 |
1年間の対人関係発達指導法(RDI)の介入を受けた対象児の適応行動尺度、情緒、行動上の問題、養育者(母親)の育児ストレスや心理的ストレスの改善度に関する結果を論文発表する。対人関係発達指導法(RDI)による介入はその後の1年間継続されており、介入前、介入1年後、介入2年後における前述の評価尺度の改善度に関する解析を行い、論文発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19感染状況に伴い、研究実施が困難となり主にデータ解析を行っており、実施調査が一時中断したため。今後は論文校正費、論文投稿費に使用する計画である。
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