研究課題/領域番号 |
17K10332
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
岸本 真希子 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (10781148)
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研究分担者 |
高木 学 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (60452570)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 対人関係発達指導法 / ヴァインランド適応行動尺度 |
研究成果の概要 |
ADOS-2にて自閉症と診断された8名の対象児において対人関係発達指導法(RDI)による介入が1年間継続され、対象児の適応行動尺度、情緒、行動上の問題、 養育者(母親)の育児ストレス等について介入前後における変化の評価が行われた。Vineland-II適応行動尺度の適応行動総合点は有意に改善した(p=0.034)。領域標準得点にて社会性(p=0.018)に、下位領域では、対人関係(p=0.018)の有意な改善を認めた。しかしながら、異常行動チェックリスト(ABCーJ)、子どもの強さと困難さアンケート(SDQ)、育児ストレスインデックス(PSI)でいずれも有意な改善は認められなかった。
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自由記述の分野 |
児童精神科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
対人関係発達指導法(RDI)は、親子の関係調整をはかることにより、自閉スペクトラム症の子どもの中核的な障害の改善をはかるという画期的な療育方法であるが、これまでRDIが子どもの適応行動や行動上の課題へ与える効果に関する情報は極めて乏しかった。本研究で1年間のRDI介入による、自閉スペクトラム症の子どもの適応行動尺度の総スコアや社会性領域で有意な改善が報告され、RDIが有効な療育方法の一つである可能性が示された。一方で行動上の問題や養育者のストレスに関しては有意な改善は認められず、今後さらなる検証が必要であると考えられた。
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