研究課題/領域番号 |
17K10349
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
真鍋 徳子 北海道大学, 大学病院, 講師 (70463742)
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研究分担者 |
辻野 一三 北海道大学, 医学研究院, 特任教授 (00344507)
大平 洋 北海道大学, 大学病院, 助教 (20528301)
真鍋 治 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (40443957)
外山 穏香 (菊池穏香) 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (80783539)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 心臓サルコイドーシス |
研究実績の概要 |
心臓サルコイドーシス症例の包括的造影CT検査症例を、前年度に引き続き蓄積。心臓遅延造影CT撮影及び評価法のバリデーションのため、同一症例の心臓MRI、FDG PET/CTでのバリデーションを行い、国際学会(European society of thoracic imagingおよびEuropean society of cardiovascular radiology)で発表し、遅延造影CTの有用性を論文に報告した(J Nucl Cardiol. 2019 Mar 25. doi: 10.1007/s12350-019-01692-1.)。特にペースメーカーなどのデバイス留置症例においては、MRIが不可能な場合に、CTで検査が代替可能となり、全身の精査と同時に心臓検査が包括的に行えるため、臨床的で必要とされる技術である。
心臓サルコイドーシスの正確な評価には、多くの専門経験を有し、読影者間の一致率の低さや読影できる医師が限られる限界もあった。 そこで我々は、次にFDG PET/CTにおける新たな解析方法としてのテクスチャ解析法を確立し、論文として報告した(Eur J Nucl Med Mol Imaging 2018 Oct 16. doi: 10.1007/s00259-018-4195-9.)。これにより、主観的な評価によらない、客観的かつ定量的な解析が可能となり、自動で正確な判定をできる可能性が示された。 今後はこのPETで確立されたテクスチャ解析法を遅延造影心臓CTへも応用し、CTでの病変検出の閾値設定、CTでのテクスチャ指標の統計学的探索及び、検者間での一致率向上の検証を行い、遅延造影CTによる心サルコイドーシスの新たな非主観的解析手法の確立を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
心臓サルコイドーシスの診断基準のMajor CriteriaであるFDG PETの定量的解析手法(テクスチャ解析法)を確立したものを、遅延造影CT用に応用する必要があるため、解析のアルゴリズムを開発中である。
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今後の研究の推進方策 |
心臓遅延造影CT独特のアーチファクトを拾わずに病変を抽出できる閾値設定やテクスチャ解析指標を統計的に検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
遅延造影CT解析アルゴリズム開発について人件費及び謝金を計上していたが、本年度は自分たちでまずFDG PET解析アルゴリズムを開発をし、そのバリデーションを行ったため、遅延造影CT解析アルゴリズムの開発にまでは着手できず、その分が未使用となったため。 次年度は遅延造影CT解析アルゴリズムの開発に着手し、使用予定である。
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