研究課題
心臓MRIは日本循環器学会、日本サルコイドーシス/肉芽種性疾患学会のガイドラインでも推奨されている主要な検査で心臓サルコイドーシスの病変部位を高い感度で検出可能である。しかしながら、心臓MRIはペースメーカーなどのデバイス症例では撮影できず、撮影可能な施設も限られるという限界があった。我々の施設では全身サルコイドーシスのCT評価の際に、包括的に心臓評価も行うプロトコールを確立した。同一症例の心臓MRI、 FDG PET/CTでのバリデーションを行い、国際学会(European society of thoracic imagingおよびEuropean society of cardiovascular radiology)で発表 し、遅延造影CTの有用性を論文に報告した(J Nucl Cardiol. 2019 Mar 25.)。MRIで得られる心筋障害範囲とCT病変は定量的によく相関するという結果を得た。ペースメーカーなどのデバイス症例でも心筋の評価は可能であり、MRIが不可能な場合に、CTで検査が代替となる可能性を示した。また、心臓サルコイドーシスの評価には、読影者間の一致率の低さや読影できる医師が限られる限界もあった。 そこで我々は、次にFDG PET/CTにおける新たな解析方法としてのテクスチャ解析法を確立し、論文として報告した(Eur J Nucl Med Mol Imaging 2018 Oct 16. doi: 10.1007/s00259-018-4195-9.)。これにより、主観的な評価によらない、客観的かつ定量的な解析が可能となり、自動で正確な判定をできる可能性が示された。最終年度でこのテクスチャ解析を遅延造影心臓CTへも応用し、新たな非主観的解析手法の確立を進め、論文作成とともに国際学会へ演題を提出ずみである。
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The British Journal of Radiology
巻: - ページ: -
10.1259/bjr.20190836
J Nucl Cardiol.
10.1007/s12350-019-01976-6.
Eur J Nucl Med Mol Imaging
巻: 46 ページ: 1240-1247
10.1007/s00259-018-4195-9.
J Nucl Cardiol
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