本研究ではPET核種のF18-FDSを用いて腎機能を測定し、古典的な核医学腎動態シンチグラフィに代わる腎臓PETの画像評価法確立を目指した。核医学動態シンチグラフィで用いられるTc99m-DTPAとの比較では、正常ラットにおけるF18-FDSの血中クリアランスはわずかに遅いものの画像検査には影響しない程度と考えられ、F18-FDSはTc99m-DTPAと同程度に腎機能が評価できることを確認した。腎疾患ラット(尿管狭窄閉塞性腎疾患モデルラット、腎不全モデルラット)を用いた画像評価では、従来の核医学動態シンチグラフィでは画像化が困難な高度機能低下腎への集積も3次元画像で評価できることが確認できた。
|