研究課題/領域番号 |
17K10372
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
山本 由美 東北医科薬科大学, 薬学部, 助教 (70613446)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | COX-2 / イメージング / ニメスリド / 標識合成 / 脳 |
研究実績の概要 |
本研究は、研究代表者が新規に開発したCOX-2選択的阻害薬ニメスリド誘導体に着目し、COX-2イメージング剤の開発を行うことを目的としている。 既に物理化学的性質評価、in vitro評価を終え、有力なCOX-2イメージング剤候補化合物であると結論付けたニメスリド誘導体を、放射性同位元素で標識し、in vivo評価を行うことによって、COX-2イメージング剤としての有用性を明らかにする。また、これまで得られた評価結果を比較考察することで、COX-2イメージング剤として求められる性質を追及していく。 当該年度において、放射性同位元素標識のための標識前駆体として、-OCH3誘導体の場合、脱メチル化したフェノール体の合成を行い、-I誘導体の場合、-SnBu3体の合成を行ったところ、予定していた6化合物中5化合物に関して、標識前駆体の合成に成功した。o-位に-SnBu3基を有する化合物に関しては、その立体障害のため合成が困難であることが明らかとなった。 得られた5種の標識前駆体を基に、11Cあるいは125I標識合成に成功し、現在はこれら化合物のin vivo評価について進行中である。-OCH3誘導体のための標識前駆体であるフェノール体の場合、化合物があまり安定ではないことが明らかとなった。11C標識合成時にはアセトン溶液として反応を行うが、このアセトン溶液の状態では、数日で分解してしまい標識合成収率が著しく低下した。そのため、フェノール前駆体に関しては用時調製として標識合成を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度では、「1) 化合物の標識合成条件の確立」 を計画した。具体的には、放射性同位元素標識のための標識前駆体として、-OCH3誘導体の場合、脱メチル化したフェノール体の合成を行い、-I誘導体の場合、-SnBu3体の合成を行い、11Cあるいは125I標識合成条件を確立する、という計画であった。 平成29年度の研究実施状況において、これら研究計画に含まれる実験をほぼすべて行うことができ、既に平成30年度の研究計画への移行を始めていることから、(2)おおむね順調に進展している と判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度において、当初の研究計画に従いおおむね順調に進展したことから、平成30年度においても当初の研究計画に基づき推進していく予定である。 平成30年度では、「2) 正常マウスを用いたin vivo評価」を計画した。具体的には、in vivo評価として、合成した標識化合物を正常マウスに投与する生体内分布実験、COX阻害剤との同時投与による阻害実験、ベラパミル等のP糖タンパク質阻害薬前投与によるP糖タンパク質阻害下生体内分布実験、および代謝物分析を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 次年度使用額は12,472円であり、おおむね予定通りに支出していると思われる。 (使用計画) 翌年度以降に請求する研究費とあわせ、当初の計画通り物品費を中心として使用していく予定であるが、計画上、サイクロトロンを用いた実験や学会発表なども含まれることから、出張旅費にも使用するとともに、論文としてまとめるために必要な謝金などにも使用していくことを視野に入れている。
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