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2017 年度 実施状況報告書

肝細胞機能、肝線維化および肝壊死炎症に対する新たな定量的MRI診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K10407
研究機関九州大学

研究代表者

高山 幸久  九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (60546563)

研究分担者 西江 昭弘  九州大学, 医学研究院, 准教授 (20457427)
浅山 良樹  九州大学, 医学研究院, 教授 (40380414)
石神 康生  九州大学, 大学病院, 助教 (10403916)
牛島 泰宏  九州大学, 大学病院, 助教 (40432934)
藤田 展宏  九州大学, 大学病院, 助教 (30610612)
本田 浩  九州大学, 大学病院, 教授 (90145433)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード肝臓 / 肝機能 / 肝線維化 / MRI / T1ρ / 定量的評価
研究実績の概要

MRIは、臓器の形態の評価、腫瘍や炎症などの病変検出、細胞レベルの変化など評価に応用可能である。肝臓においては、肝細胞特異性造影剤を用いると、動脈血流量や肝機能の評価も可能である。複数のMRI撮像法を用いることで、形態や構造変化、肝機能を多面的かつ総合的に評価して診断し、正診度の向上や異なる評価者間において再現性の高い診断法が可能となりえる。我々の目的は、肝機能や肝線維化、肝壊死炎症に関して、信頼性の高い診断法を確立することである。
本年度は、肝機能評価に有用と考えられるT1ρ強調像の撮像法に関して、検討を行った。肝腫瘍術前にMRIを撮像した患者を対象として、T1ρ強調画像を3種の異なるパルス:block pulse(BP)、adiabatic pulse HS 5ms(AP5)、adiabatic pulse HS10ms(AP10)、を用いて肝実質の平均T1ρ値を測定した。肝機能の指標は、Child-Pugh分類を用い、健常者、Child-Pugh 分類タイプA、Child-Pugh分類タイプBもしくはCの3グループに分類し、パルス毎の各グループの平均T1ρ値を測定した。結果は、3種のパルスいずれも肝機能が悪化すると、平均T1ρ値が上昇した。T1ρ計算像の画質は、BP よりもAP5やAP10の方が、アーチファクトの少ない画像が得られた。しかし、AP5やAP10はBPよりも有意にT1ρ値を示した。AP5とAP10の間には画質やT1ρ値いずれも有意な差はなかった。臨床ではアーチファクトの少ない画像が有用であるが、撮像法にて有意に変化した肝臓平均T1ρ値を用いる評価が、臨床においてどう影響するのか、更なる検証が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

仮説に合う結果が得られている実感はあるが、対象症例が少ないために、臨床において利用可能な評価法とは言えない。また、T1ρ強調画像も十分な画質の改善が得られていない。撮像方法に問題があるのか、評価方法に問題があるのかなど、検討する予定である。

今後の研究の推進方策

T1ρ値計算画像を用いた肝機能の検証は今後も継続する。T1ρ値計算画像のアーチファクト軽減、評価方法の確立を行っていきたい。また。Gd-EOB-DTPAを用いた、肝機能や肝線維化、肝壊死炎症に関して、信頼性の高い診断法を模索して行く。

次年度使用額が生じた理由

経費の節約に努めたため当初の執行予定額より支出額が削減したことや、物品の購入が遅れた為に次年度使用額が生じました。研究の進捗に合わせて、次年度で今年度分も執行致します。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] T1ρ mapping improvement using stretched-type adiabatic locking pulses for assessment of human liver function at 3T.2017

    • 著者名/発表者名
      Okuaki T, Takayama Y, Nishie A, et al.
    • 雑誌名

      Magn Reson Imaging

      巻: 40 ページ: 17-23

    • DOI

      10.1016/j.mri.2017.03.006

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2018-12-17  

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