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2018 年度 実施状況報告書

新たなMR-based pHイメージングの開発とoncologyへの臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K10409
研究機関九州大学

研究代表者

西江 昭弘  九州大学, 医学研究院, 准教授 (20457427)

研究分担者 浅山 良樹  九州大学, 医学研究院, 教授 (40380414)
石神 康生  九州大学, 大学病院, 講師 (10403916) [辞退]
牛島 泰宏  九州大学, 大学病院, 助教 (40432934)
藤田 展宏  九州大学, 大学病院, 助教 (30610612) [辞退]
森田 孝一郎  九州大学, 大学病院, 医員 (20725858)
石松 慶祐  九州大学, 大学病院, 医員 (20800147)
本田 浩  九州大学, 大学病院, 教授 (90145433)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードT1ρ / MRI / pH / T2
研究実績の概要

2018年は前年度に開発した腹部領域の撮影に最適なT1ρ mapとT2 mapの同時取得を可能とするMRシークエンスの撮影を行った。虚血領域での検討(虚血が誘発される経皮経肝的門脈塞栓術、部分的脾動脈塞栓術、肝動脈化学塞栓術の前後に撮影を行い、肝臓および脾臓実質のpHパラメータ候補の変化を確認する)を行う予定であったが、これに該当するような症例を収集できなかったため、充実性腫瘍と嚢胞性腫瘍に対象を絞ることにした。
充実性腫瘍では肝細胞癌を総計130例ほど撮像したが、アーチファクトで解析困難な症例も含まれているため、引き続き症例収集を行うことにした。2019年度は、その中から手術症例を中心に、(a)細胞異型度、(b)癌の局所進展、リンパ節転移、遠隔転移、(c)化学療法と放射線療法の治療効果、(d)再発及び患者の予後を検討する予定で、T1ρ値と他の画像バイオマーカー(ADCやSUV)とも比較も行う。嚢胞性腫瘍では膵嚢胞、卵巣嚢胞の収集を継続しており、2018年度は膵嚢胞に関して評価を行った。IPMN 60例をターゲットとして、嚢胞内容液のT1ρ値とT2値が悪性度の予測に役立つかを検討した。結果として、T1ρ値よりもT2値の方が悪性度の診断能に有用である結果が得られた。IPMNを形態学的悪性度に準じてhigh-risk stigmata, worrisome features, othersに分類したところ、T2値は悪性になるに従って高くなった。また組織が得られた症例21例に限定すると、intermediate grade dysplasiaはlow grade dysplasiaに比較してやはりT2値が高かった。T1ρ値には有意差は見られなかった。こちらは第78回日本医学放射線学会総会にて発表を行った。卵巣嚢胞については一定の症例数(現在60例程度)が収集された時点で今後解析を試みる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

塞栓後の症例収集が困難であったことは遅れている点である。しかし、充実性腫瘍と嚢胞性腫瘍では、肝細胞癌、膵嚢胞、卵巣嚢胞の症例収集は進展している。2018年度は膵嚢胞(IPMN)のT1ρ/T2値と悪性度の関係を評価した。肝細胞癌、卵巣嚢胞ともに必要な症例数が確保できた時点で解析を行う予定である。

今後の研究の推進方策

肝細胞癌では、T1ρ/T2 mapと(a)細胞異型度、(b)癌の局所進展、リンパ節転移、遠隔転移、(c)化学療法と放射線療法の治療効果、(d)再発及び患者の予後の比較を行う。卵巣嚢胞では、良悪性の鑑別を含めたetiologyと、嚢胞内溶液のT1ρ/T2 mapから得られるpHパラメータ候補の違いを明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

海外の学会への参加を延期したことと、解析のための物品、消耗品の購入が遅れている点で次年度使用額が生じたと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] MR prediction of malignancy with T2 value of cyst fluid in intraductal papillary mucinous neoplasm of the pancreas2019

    • 著者名/発表者名
      Seiichiro Takao, Akihiro Nishie, Yoshiki Asayama, et al.
    • 学会等名
      第78回日本医学放射線学会総会

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公開日: 2019-12-27  

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