皮膚悪性腫瘍に対するセンチネルリンパ節(SLN)の核医学的生検はこれまでと同様のペースで行われ、さらなるデータが蓄積された。またSLNの新たな判定法に時間放射能曲線の解析、加算画像作成を試みたが、データが膨大であること、既存の備品での画像処理の限界や、新型コロナウィルス感染拡大に伴う研究補助者の雇い入れが事実上出来なかったこと、情報収集のための出張などが行えなかった、などのため、充分には出来なかった。 そのため、リンパ流やリンパ節のパターン解析、原発部位とセンチネルリンパ節の部位、部位毎の動態像の必要性の有無、放射線科医の寄与、部位毎の時間放射能曲線の解析、SLN転移の有無、SLN転移陽性例での廓清時の転移の有無における経過観察の画像検査(CT、MRI、FDG PET/CT)での再発や転移の頻度に関する検討、など、可能だった項目を纏めつつある。令和2年度は新型コロナウィルス感染拡大のため学会等での発表は出来なかったが、現在英文論文を作成中である。
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