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2017 年度 実施状況報告書

頭頸部癌放射線治療における免疫チェックポイント分子機構の予後への影響

研究課題

研究課題/領域番号 17K10468
研究機関自治医科大学

研究代表者

白井 克幸  自治医科大学, 医学部, 教授 (10400748)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードPD-L1 / PD-1 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 頭頸部腫瘍 / 扁平上皮癌
研究実績の概要

頭頸部癌において根治的治療は手術療法であるが、発声や嚥下などの頭頸部領域の機能温存を考慮した場合、放射線治療および化学療法の役割は大きい。放射線治療においてはIMRTや重粒子線治療などの高精度化に伴い、治療成績の改善が認められる。しかし進行癌の場合ではいまだ局所再発や治療後の転移は多く、治療方針決定のためにも、治療効果や予後予測の確立が望まれる。近年、さまざまな癌腫において、腫瘍の進行や治療抵抗性のメガニズムとして免疫チェックポイント分子機構が注目されている。そこで、我々は群馬大学で放射線治療(X線治療および重粒子線治療)を施行した患者検体を用いて、免疫チェックポイント分子機構の蛋白発現と予後への影響について、トランスレーショナルリサーチを施行することとした。
平成29年度では、群馬大学において2000年から2016年までに放射線治療(X線治療および重粒子線治療)を施行した頭頸部腫瘍の臨床成績を解析した。X線治療100例、重粒子線治療100例と、合わせて約200症例のデータを集積することができた。臨床因子(性別、年齢、病変局在、病理組織型、合併症)や治療成績(全生存率や局所制御率、無病生存率、有害事象発生割合)など算出した。
治療前の生検標本をリストアップし検体を集める準備を行った。免疫チェックポイント分子機構(PD-L1, PD-1)の蛋白発現を調べるため、実際の免疫染色の条件の設定など行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究施設が変更となったため、使用できる臨床データや臨床検体を変更する必要となったため。

今後の研究の推進方策

自治医大附属さいたま医療センターにおいて、頭頸部腫瘍の臨床データおよび使用可能な検体を検討する。近年の臨床研究やトランスレーショナルリサーチでは、その他の扁平上皮癌(食道癌など)においても、免疫チェックポイント阻害剤の有効性は検討されつつあるため、他の癌腫でも実行可能か検討を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度の使用額が生じた理由として、当該年度では臨床データの集積を中心に行っており、免疫染色の実験器具の費用などの高額な物品は不要であったため。
次年度は、研究施設を主体とする施設が変更となったため、免疫染色研究を行う準備として実験器具など購入予定である。また、研究の学会発表の旅費や、論文報告の際の投稿代も予定している。

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公開日: 2018-12-17  

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