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2019 年度 研究成果報告書

DNA損傷応答を制御する細胞機能ネットワークに着目した新規がん放射線治療の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 17K10471
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 放射線科学
研究機関東京大学

研究代表者

細谷 紀子  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (00396748)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードDNA損傷応答 / がん / 細胞核内微小環境 / 放射線抵抗性
研究成果の概要

生殖細胞におけるシナプトネマ複合体を構成する分子の1つであるSYCE2は、正常細胞では殆ど発現しないが、がん細胞では多様なレベルで発現の亢進がみられる「がん精巣抗原」でもある。本研究では、体細胞におけるSYCE2の機能解析を行い、SYCE2がクロマチン制御分子HP1αをヘテロクロマチンから引き離すことによってATM依存性のDNA二本鎖切断修復を促進し、放射線抵抗性を誘導することを明らかにした。この成果は、SYCE2が、体細胞における細胞核内微小環境とDNA損傷応答の連携機構に関わることを示唆するものである。

自由記述の分野

放射線基礎医学、放射線生物学、腫瘍生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

SYCE2が細胞核内においてクロマチン制御分子HP1αをヘテロクロマチン領域から引き離すことにより、がん細胞におけるDNA修復能を増強することが明らかになり、これまで生殖における役割しか知られてこなかったSYCE2の体細胞における役割を初めて示すことができた。SYCE2はその発現レベルに応じてがん細胞のDNA修復能を規定すると考えられるため、SYCE2を発現するがんのDNA修復能力の特性に基づいた新しい治療の構築に応用できることが期待される。

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公開日: 2021-02-19  

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